日時:平成28年2月20日 (土)15:00~16:30
場所:みのりの庭世田谷 デイルーム
テーマ:「認知症の人への対応」
今回は、グループワークで、認知症のご利用者様への対応について、検討を行いました。
まず、事例をもとに2人一組でロールプレイを行い、認知症のご利用者様への対応で介護職員として苦慮する場面を再現。ご利用者様役になった時の気持ち、介護職員役になった時の気持ちを、それぞれ丁寧に味わうところからスタートしました。その後、グループごとに、ご利用者様について、どのような背景をお持ちのかたなのか、この時、どんな状況だったのか、どう思っておられたのか、イメージを膨らませました。それをもとに、職員がどのように対応すれば、このかたに快くケアを受け入れていただけるのか、話し合いました。
介護職員として業務を行わなければと思う気持ちを一旦わきに置いて、ご本人の時間や気持ちを優先する。「眠い、寒い」とおっしゃってケアを受け入れていただけないなら、ご本人と同じ気持ちになってみて、「まだ、眠いですよね、寒いですね。」と言ってみる。趣味の話で気持ちを和らげる。できそうなところからタイミングを計って行ってゆく。どうしても無理そうなときは一旦退却、場面を切り替える。声掛けは、ご利用者様に安心して頂けるように、明るい笑顔とソフトな声で…等々。日々の経験に裏打ちされた素晴らしい意見がたくさん出されました。最後にグループで話し合ったことを発表、全体で共有を行いました。
ケアの基本はご利用者様の理解から始まります。その人の本当の気持ちはその人にしかわからない。そのことは肝に銘じつつも、記憶や認知の障害のために、ご自分の状況を把握できない、お気持ちをうまく表現できない、認知症のご利用者様が、少しでも安心して、穏やかで楽しみのある毎日を送ることができるように、介護職員としてまだまだできることがあるのではないか。そう感じた研修でした。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。